ラファエル・ナダルモデル最新作「RM 27-04」を発表

ナダルとのコラボレーション10周年を祝した記念モデル

「赤土の王者」のために、これまで全7種のモデルが誕生

9月27日(日)の全仏オープンの開幕を直前に控えた24日(木)、リシャール・ミルからラファエル・ナダルのモデルの最新作が発表された。

ナダルは現在、全仏オープン3連覇中で、これまでに最多連続優勝記録の5連覇を含む、同オープンで最多と並ぶ12回優勝。全仏オープンの行われるローラン・ギャロスのクレー(赤土)コートでは他を寄せ付けない強さを誇り「赤土の王者」と呼ばれている。
全仏オープン以外でも、全豪オープン1勝、ウインブルドン2勝、全米オープン4勝、とキャリアグランドスラムを達成。北京オリンピックでは金メダルを獲得し、史上最年少でのキャリアゴールデンスラムも達成している。

この原稿執筆時点で、ATPツアー85回優勝、ATPランキング2位。まさしく世界トップレベルのプロテニスプレーヤーだ。

そんなナダルとリシャール・ミルのパートナーシップが今年10周年。
ナダルはスポーツ選手では、リシャール・ミルの2番目に古いファミリー。その長いパートナーシップのなかで、4種のトゥールビヨンと、そこから派生した手巻き2種と自動巻き1種の、全7種のモデルが誕生。さまざまな思い出深い出来事も生まれている。

驚異的な耐衝撃性を備えたトゥールビヨンモデル

そのいちばんは、やはり最初のモデル「RM 027」だろう。2010年の初めにナダルとリシャール・ミルはパートナーシップを締結。その時点で、ナダルはATPランキング2位であった。
そして6月に行われた全仏オープンに「RM 027」を着けて出場すると、はたして優勝し、約1年ぶりに1位に復帰。
さらにこの年、ナダルはキャリアグランドスラムと、キャリアゴールデンスラムという、2つの偉業も達成したのである。

RM 027 トゥールビヨン ラファエル・ナダル(2010年)

手巻き、48×39.7×11.85mm、ポリウレタンストラップ。世界限定50本。生産終了

ラファエル・ナダルとのパートナーシップモデルの第1弾。ケースにカーボンナノチューブ配合コンポジット素材を採用。さらにムーブメントの地板をチタン製、ブリッジをアルミニウムリチウム製にすることなどにより、本来は繊細で脆弱であるはずのトゥールビヨンを強い衝撃から保護。ナダルの激しいプレイにも耐えられるようにした。ストラップ付きの重量が約20gと、これまでのリシャール・ミルの最軽量記録を更新したのも話題となった。
そしてこの2010年の6月には、同じくリシャール・ミルのファミリーになったばかりのプロゴルフプレーヤーのバッバ・ワトソンがPGAツアーで初優勝。以降、リシャール・ミルを腕に着けたスポーツ選手が次々と優勝やNo,1ランキングの獲得をし、リシャール・ミルがトッププロにとっての「ラッキーアイテム」と呼ばれるようになったことも深く心に残っている。

RM 27-01 トゥールビヨン ラファエル・ナダル(2013年)

ナダルとのパートナーシップモデルの第3弾「RM 27-01」。ケースは「RM 027」と同じくカーボンナノチューブ配合コンポジット素材。ムーブメントも同じくグレード5チタン製地板とアルミニウムリチウム合金製ブリッジを採用。その軽量ムーブメントを4本のスティールケーブルによりケース内に宙吊りに固定。その革新的サスペンションシステムにより5000G以上の加速に耐えることを実現した。ストラップ付き重量約18.83gと最軽量記録を更新したのも特筆点だ。

手巻き、45.98×38.9×10.05mm、ケブラー/ベルクロストラップ。世界限定50本。生産終了

RM 27-02 トゥールビヨン ラファエル・ナダル(2015年)

ナダルとのパートナーシップモデルの第5弾「RM 27-02」で、歴代のリシャール・ミルのなかでもとりわけ特別な革新作として数えられるモデル。最先端素材のカーボンTPT®の自社開発を受け、ミドルケースとムーブメントの地板を一体化した「モノコック」と呼ばれる独特の構造を開発。レーシングカーのシャシーから着想を得た同構造により秀でた高剛性と耐衝撃性を実現した最初のモデルだ。また、やはり自社開発したクオーツTPT®をベゼルとケースバックに初採用したのも特徴。製造過程でクオーツTPT®とカーボンTPT®の層が偶発的に表れることによりできる独特の模様も魅力だ。

手巻き、47.77×39.7×12.25mm、ケブラー/ベルクロストラップ。世界限定50本。生産終了

RM 27-03 トゥールビヨン ラファエル・ナダル(2017年)

ナダルとのパートナーシップモデルの第7弾「RM 27-03」。「RM 27-02」で開発・採用されたカーボンTPT®によるミドルケースと地板を一体化した「モノコック」構造を引き続いて採用。さらなる進化によりトゥールビヨンムーブメントを最大10000Gまでの衝撃から守ることも成功した。また、ナダルの母国であるスペインの国旗を彷彿とさせる、レッドとイエローのクオーツTPT®ケースも特徴。スケルトン仕上げのブリッジも、スペインのシンボルである雄牛を模したデザインにされている。

手巻き、47.77×40.3×12.25mm、コンフォートストラップ。世界限定50本。生産終了

トゥールビヨン未搭載モデルでも優れた性能と高い人気を発揮

また、ナダルの2つ目のモデル「RM 035」が2012年の全仏オープンの開催期間中に、ナダルの宿泊していたホテルの部屋から盗難されたのも思い出深い出来事。当時、新聞などで「約3000ユーロ(約3000万円)の時計」と紹介され、世界中がその価格に驚いたのも、昨日のことのように思い出されるエピソードだ。

RM 035 ラファエル・ナダル(2011年)

手巻き、48×39.7×12.25mm、ポリウレタンストラップ。生産終了

RM 35-01 ラファエル・ナダル(2014年)

ナダルとのパートナーシップモデルの第4弾「RM 35-01」。「RM 035」と同様の、トゥールビヨン非搭載のシンプルな3針であるのが特徴。わずか4gのムーブメントは5000Gを超える衝撃に耐えられる。ケースにはカーボンTPT®を採用。45度ずらしながら積層することにより生まれる独特の模様も特徴だ。

手巻き、49.94×42.70×14.05mm、ラバーストラップ。生産終了

RM 35-02 オートマティック ラファエル・ナダル(2016年)

ナダルとのパートナーシップモデルの第6弾で、ナダルのモデルで初の自動巻きムーブメント搭載が大きな特徴。自動巻きモデルを求める声は以前より多く、それに応えるため「RM 35-01」をベースに開発された。新開発の自動巻きムーブメントは「RM 35-01」と同様に5000Gの衝撃に耐える。ケースはブラックのカーボンTPT®と、レッドクオーツTPT®×クオーツTPT®の、全2種のモデルをラインナップ。どちらも独特の模様が大きな魅力だ。

自動巻き、49.94×44.5×13.05mm、ラバーまたはベルクロストラップ。

これまでのナダルのモデルを集大成したトゥールビヨン搭載の最高峰モデル

さて。今回発表されたナダルのモデルの最新作「RM 27-04」は、5作目となるトゥールビヨン搭載モデル。これまでの4種のトゥールビヨンの長所や特性をすべて統合したのが特徴だ。
ケースには独自開発の新素材のTitaCarb®を採用。同素材は耐破壊性や耐久性に優れるほか、熱膨張係数の低さや、温度・湿度への優れた耐性を備えるなど、リシャール・ミルがこれまで開発・導入してきたすべての新素材と同様、REACH規則(欧州産業における化学物質の製造・利用の安全の保証)に適合しているのも特筆すべく長所だ。
ムーブメントは地板とブリッジを軽量かつ高硬度のグレード5チタン製に、それをスケルトナイズすることで、わずか3.4gの超軽量にすることを実現。

そしてそのムーブメントを、テニスラケットのガット張りと同じ原理に基づき1本のケーブルを編み込んだメッシュにより固定した、時計界初の革新的構造を開発。この独特のケーブルサスペンション機構によって最大12000Gの加速度に耐えることが可能とし、リシャール・ミルの耐久性記録を更新した。

ナダルのトゥールビヨンモデルでは初のオープンケースバックの採用も特徴。ミドルケースのサイドに「RAFA」の文字がエングレービングされているのも注目点だ。
また、世界限定50本というのも、これまでの4種のトゥールビヨンと同じ。よってこれまでのトゥールビヨンと同様、即完売は必至だ。
そして「RM 27-04」は、もちろん、27日より始まる全仏オープンでナダルが着用。前人未踏の全仏オープン優勝13回目に挑む予定だ。

RM 27-04 トゥールビヨン ラファエル・ナダル(2020年)
手巻き、38.4×47.25×11.4mm、ラバー/ベルクロストラップ。世界限定50本。1億1500万円(税別)

ナダルとのパートナーシップ10周年を記念する最新作の第8弾モデル。テニスラケットのガット張りの原理に基づくケーブルサスペンション構造により優れた耐衝撃性能を実現。また、まさにテニスラケットのようなメッシュが目を惹く魅力のポイントにもなっている。ストラップを含めてわずか30gの超軽量も素晴らしい。

■問い合わせ先:リシャールミルジャパン
TEL:03-5511-1555

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