よく食べるためによく遊ぶ。エピキュリアンな旅をお望みなら
ルレ・エ・シャトーがおすすめ
ルレ・エ・シャトーをご存知だろうか。簡潔に言えば、世界中のVIPやセレブたちを魅了するラグジュアリーホテル&レストラングループの名前である。その歴史は1954年、パリとニースを結ぶ国道7号線上にあった8つのオーベルジュのパートナーシップに端を発する。グループは次第にメンバー数を増やしながら国境を越え、今日では世界60ヵ国以上におよそ580の加盟店を持つ。
「食とおもてなしによる、より豊かな世界」がコンセプト
新規加盟には厳格な審査が伴うほか「食とおもてなしによる、より豊かな世界」のコンセプトと20項目の誓約から成るヴィジョンを共有し、日々実践することが求められる。そしてその厳しさゆえに「世界中どの加盟店に行っても、クオリティにぶれがない」として、多くの熱烈なファンを持つ。全加盟店が保持するミシュランスターの数が340もあるといえば、クオリティの程を容易にご理解いただけるはずだ。
ヴァカンスシーズンにぴったりな本家フランスの3つのホテル
さて、今回旅したのは本家フランスの3つのホテル。これからのヴァカンスシーズンにぴったりの“プール&グルメ”の切り口で、その魅力をかいつまんで紹介していこう。
ミシュラン三つ星に輝く
女性シェフのオーベルジュMAISON PIC
フランス東部の町、ヴァランス。特に何がある訳でもなく、パリ シャルル・ド・ゴール空港からクルマで6時間もかかるこの街に“わざわざ”人が足を運ぶ理由は、ミシュラン三つ星に輝く女性シェフ、アンヌ・ソフィー・ピック氏のオーベルジュ「メゾン ピック」があるから。
さて、ディナーを美味しく食べるために、日中は“緑の中の秘密の花園、あるいは水辺の楽園”とでも言いたくなるようなプールで過ごすのがベスト。周囲にカバナを配したプールは、こぢんまりとしていながらもサンクチュアリ感に溢れ、都会の喧騒から離れた麗しのリゾート時間が満喫できる。
285 avenue Victor Hugo, 26000 Valence, France
https://anne-sophie-pic.com/valence/?lang=en
これぞプロヴァンスという雄大な景色に囲まれたLe Mas des Herbes Blanches
次にご紹介するのは、のどかな南仏プロヴァンス地方にある「ル・マ・デ・ゼルブ・ブランシュ」。
これぞプロヴァンスといった観のある、見渡す限りの緑の丘陵地帯に囲まれたリゾートは、あれこれと慌ただしく過ごしてきた日常を一瞬にして置き去りにしてくれるような、安息を与える静謐さと美しい自然の調和の只中にある。
ロビーを抜けて表に出ると、そこには青空の下、何も視界を妨げるもののない雄大な景色に抱かれたテラスが。
この地方特産のロゼワインもいいが、運転に疲れ、ほてった体を冷ましつつ、パイナップルの爽やかな酸味で活力を与えてくれたのは、プールサイドで飲んだピニャコラーダ。
南仏の太陽に抱かれて過ごすプール時間は、何にも変えがたい安息を与えてくれる。
空港のあるニースからのドライブも、快適かつ思い出に残るものとなるだろう。“南仏プロヴァンスの休日”を、ぜひ体験してほしい。
ブルゴーニュのワイナリー巡りの拠点としてもおすすめDomaine de Rymska & Spa
今回もうひとつご紹介するのは、クルマでパリから約2時間、リヨンから約1時間の丘陵地帯にある「ドメーヌ・ドゥ・リムスカ」。ブルゴーニュのワイナリー巡りの拠点としても、おすすめのリゾートである。
80ヘクタールもある広大な敷地には、カモやアヒルの泳ぐ池があったり、馬が駆け回る草地があったりと、のどかで牧歌的な風景が広がる。子ども連れの旅行にもいいだろう。
そして、ここにもやはり魅力的なプールがある。メインのアウトドアプールもいいが、暖炉と螺旋階段のある吹き抜けのリビングが圧巻のデュプレックススイートに泊まれば、庭付きのプールで人目を気にすることなく寛ぐことができる(*写真は左がメインプール、右が部屋付きのプール)。
運動してお腹を空かせた後は、メインダイニングとなるミシュラン星付きレストランへ。「From farm to table」をコンセプトに、地元の新鮮な食材を用いてジェレミー・ミュラー シェフが腕をふるう料理は、どれも繊細にして大胆。素晴らしいブルゴーニュワインのリストから、旅の思い出になる選りすぐりの1本を見付け出そう。
よく食べるためによく遊ぶ――エピキュリアンな旅の醍醐味、ここに極まれりといった感に堪えないはずだ。
1, rue du Château de la FosseF-71490 SAINT-JEAN DE TRÉZY, FRANCE
https://www.domaine-rymska.com