マクラーレンとの驚異的なコラボレーションモデルが遂に発表!

新作の最新情報

5月12日(木)、マクラーレンとの長年のパートナーシップにより誕生した「RM 40-01 オートマティック トゥールビヨン マクラーレン スピードテール」が発表されました。今回の新作は、超絶ムーブメントのプロダクトを中心に紹介する前編と、マクラーレンとのコラボレーションについて紹介する後編の、2回に分けて深くご紹介します。
前編は、時計業界では博士と呼ばれている時計専門誌「クロノス日本版」編集長、広田雅将さんと、リシャール・ミルのアフターサービスを担当する本社公認の時計技術者、竹中茂喜さんに新作モデルを解析していただきました。

©johnwycherley

毎年、際立ったモデルで高級時計の世界を牽引してきたリシャール・ミル。その最新作が、「RM 40-01 オートマティック トゥールビヨン マクラーレン スピードテール」だ。リシャール・ミルならではの仕立てはそのままに、マクラーレン「スピードテール」のデザインを高度に融合させている。

より「アルティメット」になった、マクラーレンコラボモデル

長年、マクラーレンとのコラボレーションを結んできたリシャール・ミル。単なる名前のシェアではなく、マクラーレンとともに新モデルを開発するというスタンスは、そのコラボレーションモデルに、唯一無二とも言える存在感をもたらしてきた。

そんなリシャール・ミルによる最新の共同作が、RM 40-01 オートマティック トゥールビヨン マクラーレン スピードテールだ。名前が示すとおり、これはマクラーレン・オートモーティブが製造した限定106台のハイパーカー「スピードテール」をイメージしたモデル。マクラーレン史上最速を謳うロードゴーイングスーパーカーのデザインを踏襲するだけでなく、リシャール・ミル初の機能も盛り込んでいる。

マクラーレン アルティメット シリーズの第3弾にあたるのが、ティアドロップ型のフォルムを持つスピードテールだ。空力学的に最も効率的なティアドロップ形のフォルムに、1070馬力のハイブリッドパワートレインを組み合わせることで、その最高時速は250マイル、402キロに達する。

時速400キロ以上というパフォーマンスを誇るマクラーレン「スピードテール」。新しいRM 40-01には、このモデルに触発されたデザインが盛り込まれた。

ケースを内製できればこそ、のユニークなデザイン

このデザインを腕時計に落とし込むべく、テクニカルディレクターのジュリアン・ボワラが率いるリシャール・ミルの外装開発チームは、18ヵ月もの時間をかけて、かつてないフォルムを完成させた。

その最大の特徴は、上下非対称のデザイン。6時側よりも12時側を広く取ったデザインは、スピードテールに触発されたもの。また、立体的なフォルムを再現するため、ベゼルの一部は内側にえぐられた。時計のケース自体も12時方向は厚く、6時方向は薄い。

こういったデザインを実現できたのは、リシャール・ミルがケースを内製しているため。上下非対称のケースは製造コストも時間もかかる。しかし、そこで妥協しないのがリシャール・ミルであり、マクラーレンとのコラボレーションモデルなのだ。

このモデルのユニークさを強調するのが、3次元の曲面を持つサファイアクリスタル風防だ。一般的に、風防を非対称にすると外部からの打撃に弱くなる。対してこのモデルは、風防の厚みを増すことで、時計の立体感を強調するだけでなく、頑強さも加えた。

RM 40-01の大きな特徴が、上下に非対称なデザイン。ケースは6時位置に向けて絞られているほか、12時位置と6時位置では厚みも異なる。この造形を完成させるために、リシャール・ミルは5つものプロトタイプを制作した。

トゥールビヨンにパワーリザーブ、ファンクションセレクターを搭載

外装同様、ムーブメントもスペシャルだ。リシャール・ミルの他にはない特徴が、それぞれのモデルに合ったムーブメントを開発すること。このモデルも例外ではなく、ムーブメントの形状は、ケースにあった「スピードテール」状に仕立てられた。また、自社製のトゥールビヨンとしては初めて、パワーリザーブ表示と、オーバーサイズデイト、そしてファンクションセレクターが追加された。

リシャール・ミルの自社製自動巻きが採用するOneWayシステムは、非常に優れた自動巻きだ。ローターと自動巻き部分にセラミックス製のベアリングを使うことで、ロスが小さく、摩耗しにくく、デスクワークでも十分巻き上がる。またコンパクトなため、ムーブメントの厚みも抑えられる。

自動巻きを持つことによるメリットが、12時方向に追加されたオーバーサイズデイトだ。長いパワーリザーブを持つリシャール・ミルのトゥールビヨンならば、手巻きであっても日付表示を加えることは可能だ。しかし、リシャール・ミルは、手巻きには日付表示を付けない、という高級時計のルールを守り続けてきた。12時位置に加わった新しい日付表示は、リシャール・ミルの時計作りに対する真摯な姿勢の現れである。

デザインと機能を融合させたこのモデルでは、日付を早送りするプッシュボタンの位置まで入念な配慮が加えられた。普通、オーバーサイズデイトを調整するボタンは、日付表示に近いところに置かれる。対してRM 40-01 オートマティック トゥールビヨン マクラーレン スピードテールは、あえて8時位置に移された。取り回しは複雑になるが、4時位置に置かれたファンクションセレクターと対になるため、デザインのバランスは取れる。また。ケースを絞った上でボタンを置いたため、指掛かりにも優れている。見た目だけでなく、使い勝手まで考慮したのは、いかにもリシャール・ミルだ。

もちろん、リシャール・ミルを特徴づける徹底した仕上げはこのモデルも同様だ。入念な面取りや、歯車に施された筋目加工など、高級時計ならではのディテールが、このモデルの魅力をさらに底上げする。

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組み立て中のムーブメント。6時位置に向けて絞ったケースに合わせるため、オーバーサイズデイトやトゥールビヨンを支えるブリッジも、「スピードテール」状に仕立てられた。入念な仕上げは今までに同じだ。

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RM 40-01を駆動するのが、可変式ローターによる自動巻き機構。シンプルな両方向巻上を採用することで、デスクワークでも巻き上がる高い巻き上げ効率を得た。

スピードテールに同じ、限定わずか106本

マクラーレンのフラッグシップであるスピードテール。ユニークさとメカニズムを高度に両立させたこのモデルは、なるほどスピードテールを名乗れるだけの内容を備えている。しかし、残念ながら、この傑出したモデルを手に入れられるのは、世界にわずか106名だけなのだ。スピードテールの製造台数に同じ、106本しか作らないというのも、マクラーレンとのコラボレーションにふさわしい。

文・広田雅将(ひろた・まさゆき)
1974年、大阪府生まれ。時計ジャーナリスト。『クロノス日本版』編集長。国内外の時計専門誌・一般誌などに多数執筆。時計メーカーや販売店向けイベントなどで講演するなど幅広く活躍している。

リシャール・ミル アフターサービス 時計技術者がみるココに注目!

マクラーレンとのコラボレーションモデル第3弾である今回の新作、「RM 40-01 オートマティック トゥールビヨン マクラーレン スピードテール」。注目すべきは、この時計のためにだけに、デザイン・開発されたムーブメントです。
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このモデルには自社製のトゥールビヨンムーブメントが搭載されています。リシャール・ミル初の自社製トゥールビヨン(CRMT1)を搭載したのは2018年に発表のモデル、「RM 71-01 オートマティック トゥールビヨン タリスマン」でした。レディスモデルで、自動巻きのトゥールビヨンは珍しい!と思いましたが、よく考察してみると、自動巻きにすることで構造は複雑になりますが、着用中は全巻きになる状態が続くので、より精度が安定するのです。

そして今回の新作RM 40-01では、メンズモデルで初めて自社製トゥールビヨン(CRMT4)、が搭載されています。恐らく基本的な設計はCRMT1と同じですが、香箱の位置が変更になっていたり、パワーリザーブインジケーターやオーバーサイズデイトなどの機能が追加されています。
香箱の位置については、これまでオフセット配置が多かったのですが、スピードテールがシンメトリーにこだわったデザインであることから、あえて中央に変更したのではないかと推察します。パワーリザーブシステムについては完成までに、3つの機構が開発されました。

また、オーバーサイズデイトの機構も注目ポイントです。これまでのモデルではデイトの早送りボタンは11時に設置されていましたが、今回はより洗練されたシンメトリーデザインのため、8時に設置されています。これはデイト表示に近い11時の方よりも設計や組み立てにおいて複雑さが増します。
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目視しにくい歯車にもマクラーレンのロゴマーク型がくり抜かれていたり、スピードテールのボンネットがイメージされたローターのデザインや運転席がイメージされたレッドゴールドのウェイトなど、多くのこだわりが詰まっています。
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これらすべてを106本の限定モデルのためだけに、デザイン・開発したリシャール・ミルらしいエクストリームなモデルです。

文・竹中茂喜(たけなか・しげき)
時計修理技能士1級を持つリシャールミルジャパン テクニカルマイスター。年に数回スイス、レ・ブルルーにある工房でトレーニングを受けリシャール・ミルを熟知するひとり。

「RM 40-01 オートマティック トゥールビヨン マクラーレン スピードテール」

自動巻き、チタン×カーボンTPT®ケース、ケースサイズ: 41.80 x 48.25 x 14.15 mm.、ラバーストラップ、50m防水。予定価格119、900、000円(税込)

問い合わせ先:リシャールミルジャパン
TEL.03-5511-1555
https://www.richardmille.com/ja