特別連載 リシャール・ミル 銀座 × レーシングドライバー中野信治

リシャール・ミル 銀座 x ファミリー

全国のリシャール・ミル ブティックの魅力を、各界で活躍するリシャール・ミル ファミリーたちの目線で紹介する新連載。アスリート目線で語る時計の魅力や店舗エリアのお気に入りスポットなど、リシャールミルジャパン代表取締役社長の川﨑圭太と各ブティックの店長とともに、楽しく語らいながらご紹介します。

左から川﨑圭太社長、中野信治さん、山ノ内英樹店長

第1回目でリシャール・ミル 銀座に足を運んでくれたのは、元F1レーサーにして「インディ500」「ル・マン24時間レース」にも参戦、日本人として初めて世界3大レースすべてに参戦するという偉業の達成者として知られる中野信治さん。現在はレーサーとしての活躍に加え、鈴鹿レーシングスクールのバイスプリンシパル、スーパーGTおよび全日本スーパーフォーミュラの2チーム「TEAM MUGEN」の監督を務めるなど、ますます多忙な日々を送っています。

川﨑圭太社長(以下、川﨑):信ちゃん、今日は来てくれてありがとう。しかし変わらないね。俺たち、知り合ったのはいつだったっけ?

中野信治(以下、中野):2007年のルマン・クラシック・ジャパンシリーズからですね。

川﨑:いや、最初に出会ったのはその前の2006年だね。雑誌社の人に紹介されたのがきっかけだった。確かその後、一緒に銀座で食事したんだ。

山ノ内英樹店長(以下、山ノ内):お二人はもう随分長いお付き合いですよね。川﨑社長、中野さんの最初の印象はどんな感じでしたか?

川﨑:このとおりだよ。昔からいい男で、清々しい好青年だもの。チャラチャラした感じは一切なかったよね。

中野:川﨑さんには、それ以来ずっとよくしていただいてきました。しかし思い返すと、僕は最初、時計がカッコいいな! というのよりも、まずはその値段が高いのに驚愕しましたね。

川﨑:でも、もうすっかり自分の右腕になっているでしょう?

中野信治さん愛用モデル「RM 010 オートマティック」

中野:長く着けさせていただいて、もうお守りみたいな感覚ですね。レースでここぞ! というときには、必ずいい結果を呼び寄せてくれました。
そもそもファミリーに加えていただくきっかけになったのが、ルマン・クラシック・ジャパンシリーズでの優勝ですから、僕にとってはもう初めからゲンがいいんですよ。言ってみれば、リシャール・ミルは僕の勝ち時計なんです。

川﨑:嬉しいね。リシャールさんに話をしたらちゃんと中野信治のことを知っていて、すぐファミリーになるOKの返事をくれたんだよね。それで、リシャールさんと一緒に富士で開催したルマン・クラシック・ジャパンシリーズを走ったんだよね。

中野:リシャールさんご本人の印象は、強烈でしたね。今までお会いしてきた経営者とはまるで違いました。すごくチャーミングで、これだけ自然体で人と接することができる人がいるんだと、心底驚きました。人を惹き付ける魅力に溢れていて、会った人みんながリシャールさんを好きになる。時計の前に、まず彼の魅力にヤラれました。

川﨑:リシャールさんは、あの頃からオーラがあって求心力がありましたね。人の力を何倍も引き出させてしまう人だよね。それが、このブランドの成功の秘訣だったと思います。

山ノ内:ところでリシャールさんの走りはどうでしたか?

中野:堅実でした。すごく丁寧に車を扱っていましたね。運転でだいたいの性格が分かるので、一緒に走ってさらに好きになりました。

山ノ内:車の世界に身を置く中野さんから見て、リシャール・ミルの時計の魅力はどんなところにありますか?

中野:ずっとこの時計を着けてきたから、僕にとってはこれがスタンダードなんです。逆に、たまたま他の時計を着けることがあると、なんとも物足りないというか、すごい違和感がありますね(笑)。

山ノ内:RM 010とRM 037の2本をお着けいただいていますが、正直、どちらの方が相性がいいですか?

中野:僕の中では、RM 010の方がここぞ! のときの勝負時計になっていますね。RM 037は、チタンのモデルで軽いので、レースの時などに付けています。
山ノ内:今日はこんなモデルもお似合いじゃないかと思って、幾つかご用意しました。例えば今年の新作の「RM 33-02 オートマティック エクストラフラット」は、ラウンドケースが新鮮かと。

▲「RM 33-02 オートマティック エクストラフラット」

中野:これはカッコいいですね! ケースのカーボン使いも、レースっぽい雰囲気があって欲しくなってしまいますね。この「RM 07-01」っていうのもカーボンの感じがすごいシャープですね。

▲「RM 07-01 レディス オートマティック」

中野:うわ、この総ダイヤモンド仕上げの時計はすごい!
山ノ内:「RM 17-01 トゥールビヨン バゲットダイヤモンド」です。

▲「RM 17-01 トゥールビヨン バケットダイヤモンド」

川﨑:銀座店は、時々覗いたりしてくれてるの?

中野:ええ、ちょくちょく覗いています。その後で、やっぱり銀座なので美味しいものを食べに行くというのが定番です。好きなのは、鮨とイタリアンですね。銀座はとにかくいろんなお店があるので、何度来ても飽きることがありません。

山ノ内:いつもありがとうございます。銀座店は、実は間口の幅が世界で一番広いんです。

中野:そうだったんですね! インテリアも、すごくカッコいいです。店内もくつろげる空間で、時計屋さんに来たっていうような感じがしないんですよね。一流のおもてなしや気遣いを感じます。物を売っているというより、世界観を体験するための場所という感じですね。何しろ、ワインセラーまであるんですけど、どうやったらあの素晴らしいセレクションが飲めるんですか?

川﨑:そうしたら、後で一緒に飲みましょうよ(笑)。ワインセラーもメンテナンスサービスのためのスペースも、すべてはリシャール・ミルを愛してくださるお客様のために設けているものですから。
そうそう、リシャール・ミルのブティックには、VIPルームというものがないんですよ。どうしてかと言うと、お店全体がVIPルームだから。いらしていただくお客様の全員が、特別なお客様という考え方なんです。

中野:なるほど、そもそものコンセプトから他のブランドとは違うんですね。

山ノ内:ところで中野さんは、今年はさすがに海外には行かれていないでしょうか?自粛期間中は、どう過ごされていたんですか?

中野:残念ながら海外には行けてないですね。外出自粛でずっと自宅にいて料理をしていました。家でレースに関する勉強に打ち込んでいました。ジムも閉まっていたから、自分でジョギングはしていましたけど、こんなに運動やトレーニングができなかったのは生まれて初めてですね。正直、辛かったです。でもようやくレースが6月から復活して、ようやく通常どおりになってきました。

川﨑:いまはチームを率いる身だけど、どう?

中野:自分で走っている方が全然ラクですね。これまで何十年と走ってきて、ルーティンがあって、物事を組み立てるやり方があって――という自分なりの流れやスタイルが出来上がっていたのが、今度は大勢からなるチームを率いる身になったわけです。ドライバーだけでなく、メカニック、エンジニアなどさまざまな人たちがそれぞれの持ち場で戦っている中でレースを組み立てていくというのは、自分一人で走るのとはまったく別物なんです。去年1年間は正直、本当にストレスが溜まりました。
辛くて辛くて、行きたくなかったこともありました。プレッシャーもあるし、自分の当たり前と、チームがそれまでやってきた当たり前とのギャップもあった。僕の理想としているチームの在り方とか、人の動かし方があるのですが、それをいきなり始めても揉めるだろうということが分かっていたので、去年1年間はまずチームを見ながら勉強することに徹して、何を変えていくかは言いたいけれど我慢したんです。いや、精神的に本当にキツかったです。

川﨑:ずっと見てきたけど、ここ1年が一番忙しそうだったよね。レーサーって、走る以外に何をするんだろうって思っていたけど、信ちゃんは学校をやったり、監督をやることになったり、前よりももっと忙しくなった。そのせいもあって、ちっとも一緒にゴルフに行ってくれなくなったよね(笑)。

中野:いやあ、おっしゃるとおりで申し訳ないです。しかしゴルフは、自分には向いていないのは分かるんですが、やっぱり楽しいんですよね。

川﨑:信ちゃん、俺といい勝負なんだよね。ゴルフスタイルは集中型かな。

山ノ内:他に得意なスポーツは、何かあるのですか?

中野:以前は陸上をやっていましたが、僕はあまりスポーツは得意ではなくて。レースを始めてからは怪我ができないから、さらに他のスポーツがやれなくなり。でもここ数年で、ようやくまたいろいろ楽しめるようになりました。
スキーも始めてなんとなくは滑れるようになりました。

川﨑:今年の初めに一緒に行ったんだけどね、やっぱりスピードの感覚がずば抜けていい!

山ノ内:これまでできなかったことを、少しずつできるようになってきたんですね。

中野:そういう気持ちになることができましたね。僕は、楽しみは後のお楽しみにとっておく方なので、いま年齢を重ねていろいろなことができるようになって、幅も広がるし、すごくいいなと思って楽しんでいます。

川﨑:これからやりたいTO DOリストはあるの?

中野:ルマンはもう一度出たいです。なんだかんだ言って、結局レースの方に頭が行っちゃうんですよね(笑)。F1ドライバーを育てたいなとか、レースカーを買いたいなとか。最近はEスポーツもありますし。新しい試みとしてテレビゲームのレースなんですが、そういうイベントもやりたいです。日本はまだ海外と比べるとこれからなので、フォーミュラをどうEスポーツのビジネスにも転化できるか考えています。子供達の教育にも繋げていければいいなと思います。

川﨑:いまは、レースを目指そうという子どもたちは多いの?

中野:増えていますね。入学するのに、すごく競争率が高いんですよ。スクールのレベルも上がっているんです。子供たちにとっては最高の環境ですね。

川﨑:車の話になると、いまどんどん自動運転になり始めていて、すごいスピードで車文化が変わっているじゃない? 自動運転がもっと進んでくると、ピュアな運転の楽しみがなかなか味わえないものになってくる。だからこそ、モータースポーツはよりスポーツ化するべきだと思うんだけど、どうだろう? 人間が車を運転するということ自体が、ある意味もっとスポーツでありエンターテインメントになるんじゃないかな。

中野:おっしゃるとおりですね。目的も用途も、公道を走る市販車とはまったく違うものとしてモータースポーツは残っていくでしょうから、その価値をどう創造していくかということをやっていかなければならない。その魅力づくりを、リアルとバーチャルの両方でやっていければ面白いと考えています。バーチャルでは画面を見ながら走るのですが、例えば本物の車が連動して、バーチャルを動かすと本物の車が動くような、そんな楽しみ方も出てくると思います。

川﨑:進化してくるよね。車文化の革命だよね。

中野:ドローンのタクシーが飛んだり、完全自動運転の世界になりますよ、きっと。

山ノ内:そうなると、ピュアな楽しみのために運転できる場所が欲しくなりますね。

中野:それもあって、地方でもサーキットパークなんかができてきていますよね。

川﨑:純粋なサーキットよりも、もっと親しみを持てる、家族でも楽しめるサーキットってことだよね。

中野:あれは価値があると思います。ニーズも伸びると思います。サーキット以外の遊び場まで提供している。

川﨑:いつかさ、我々でサーキットパークを持てたらいいよね。まずは子どもたちがカートから始められて、信ちゃんに指導してもらって世界を目指せるような。大人は自分たちの車を持ってきて、サーキットで思いっきり走らせられる。普通のサーキットにはないような、美味しい食事ができるようなレストランもあるといいよね。

中野:どのアイディアもいいですね! では、さっきセラーで見つけたワインを飲みながら、話の続きをしましょうか(笑)。

リシャール・ミル 銀座 上記おすすめモデル

RM 07-01 レディス オートマティック

自動巻き、カーボンTPT®×チタンケース、サイズ:縦45.66㎜×横31.40㎜×厚さ11.85㎜、カーボンTPT®ブレスレット、価格25,200,000円(税別)

RM 17-01 トゥールビヨン

手巻き、18Kレッドゴールド×バケットダイヤモンドケース、サイズ:縦48.00㎜×横39.70㎜×厚さ12.60㎜、ラバーストラップ、価格147,600,000円(税別)

RM 33-02 オートマティック エクストラフラット

自動き、カーボンTPT®×18Kレッドゴールドケース、サイズ:直径41.70㎜×厚さ8.80㎜、ラバーストラップ、価格17,300,000円(税別)

*表示価格は2020年10月現在

SHOP INFORMATION

リシャール・ミル 銀座
住所:〒104-0061 東京都中央区銀座7-6-19
TEL:03-5537-6688 FAX:03-5537-5024
営業時間:12:00-19:00 定休日:毎週火曜日

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