チルコロ1901は、2017年に発表されたカシミアタッチが、さらにその精度を上げた。
化繊を使ったスウェット地を使ったテーラード。
触ると、その名のとおりカシミアのような風合いを出している。
このチェックもこう見えてスウェット!であり、そこに転写プリントしている。
滑らかな生地が、さらにはカシミアの風合いを出している。
ストレッチ性も高く、よく伸びて、身体に馴染む。
ステアリングを思いっきり切っても、窮屈な思いなどしない。
チルコロ1901は、1901年、ニット工場として生まれた。
ニットだ、“編む”ことを得意としてきたファクトリーだった。
2009年にこの生地を使ってテーラード・ジャケットを世に出した。
半ば軽い冗談だったと聞いたこともある。
しかし“折る”ではなく“編む”にこだわった。
編む作業は、高度な技術が求められる。
縦糸と、横糸が一定角度で交差して作られるのが織物だ。
スウェットはそうやって作られている。
が、チルコロ1901は、交差ではなく、
網目状、ループを繰り返して編んでいる。
これはニットと同じ製法である。
同社の1世紀に及ぶ技術は、たかが生地を、されど生地にした。
快適さはそのままに、ウールのようなジャケットを作るに至った。
さらにはカシミアタッチまで生むことになった。
もちろん、テーラード・ジャケットの基本に沿った縫製は、知られたブランドのそれと比較しても劣ることはない。
流行りのアンコン・ジャケットを、さらにリラックスなジャケットに仕立て、安物なアンコンのそれらを、しっかり否定してみせた。
この手のジャケットでは一番だろう。
今では、ジャケットのみならず、パンツ、コートまで出すトータルブランドになった。
チルコロ1901
http://www.gentedimare-online.com/ec/html/products/list.php?maker_id=2