コンピューターゲームの中ではなく、現実の世界でマニュアル・トランスミッションによる人車一体の走りを楽しめる究極のドライビングマシン。
それが、アストンマーティン Vantage AMRだ。
FIA世界耐久選手権スーパーシーズン、第7戦開催のスパ・フランコルシャンで発表された。
新型Vantage AMRの心臓部は、オールアロイ製4.0リッター・ツインターボV8エンジン。
完璧に近い前後重量配分のフロントミッドシップを実現するため、シャシーのなるべく後方の低い位置に搭載されたエンジンは、510PSの最大出力と625Nmの最大トルクを発揮する。
イタリアのグラツィアーノ社が、モータースポーツからヒントを得て開発した7速マニュアル・トランスミッションを搭載してマニュアル車ならではのドライビングが楽しめる。
このAMRと、911GT3くらいしか、大排気量をマニュアルでは楽しめなくなった。
Vantage AMRのマニュアル・トランスミッションはAMSHIFTと呼ばれる機能が採用され、ドライバーの選択によりクラッチ、シフトポジション、プロペラシャフトセンサーを連携させ、スムーズにヒール&トゥを確実に再現することができる。
より速く、的確なコーナリングを可能にしてくれるだろう。
オートマティック・トランスミッションをマニュアルに置き換え、カーボンセラミック・ブレーキを標準装備することで、ドライビング性能の向上だけでなく、ノーマルのVantageより95kgもの軽量化を実現している。
Vantage AMRは、200台限定で生産され、5種類のデザイナー仕様から選択できる。
200台のうち141台は、サビロ・ブルー、オニキス・ブラック、チャイナ・グレー、ホワイト・ストーンのボディカラーが用意されている。
残りの59台は、1959年のルマン24時間レースで1-2フィニッシュを達成した伝説のマシンDBR1の60周年を記念したカラーリングが施されている“Vantage 59”だ。
ボディカラーはスターリンググリーンとライムの組み合わせ、インテリアは、ダークナイトレザーとアルカンターラに、ライムカラーのストライプとステッチで仕上げられている。
“Vantage 59”の価格は、164,995ポンド(英国)209,995ユーロ(ドイツ)、209,995ドル(米国)で、全世界先着順で販売される。
早い者勝ちというわけだ。
「マニュアル・トランスミッションを常に製品ラインナップに導入することを約束しました。
Vantage AMRは、その約束を守るモデルというだけでく、3ペダルの車を提供し続けるという点で、ライバルとは一線を画す役割も果たします。」と、アストンマーティン・ラゴンダ社長兼グループCEO、アンディ・パーマー氏。
6月にはVantage GTEがルマン24時間レースに再び参戦する。
限定仕様の“Vantage 59”を所有する幸運なオーナーにとっては、特別なレースになるに違いない。
アストンマーティン
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