ペルシャの歴史が残る絨毯。

サンモトヤマ銀座本店(メンズ&インテリア)で、
“個人の生活を楽しみながら時間を謳歌する”をコンセプトにした
『アート・ライブラリー』と名づけられた空間がある。

 

アートやインテリア、アンティークなど、
ストーリーや思いが詰まったものが並び、
まるで図書館のようだ。
ここには、人とモノが出会えるサロンにとの、
願いが込められている。
そのライブラリーに希少なペルシャ絨毯が飾られていた。

 

これは、イラン・イスファハン産の絨毯で、
パーレビ国王2世がオーダーして作られた2枚のうちの1枚だ。
イスファハンは、アッバス1世統治時代に
イランの首都となり、世界遺産であるイマーム広場や
モスクが建設された都市。
絨毯の中心柄“メダリオン文様”は、
アッバス1世のころにできたデザインで
“シャー・アッバスデザイン”という名称がつけられ、
現在も引き継がれている伝統的な柄だ。
また、イスファハンを代表する“ペルシャン・ブルー”が使われ、
まさにペルシャ絨毯の代表的なデザインとカラーが
織り込まれている。

 

さらに、国王の宮殿に納める証として8つの王冠の
デザインが織り込まれている。
国王のために30年間織り続けた「ヘクマット・ネジャド工房」で織られ、
宮殿に納める予定だったが、イラン革命のため、
1979年に国王が亡命したため宮殿には納められず、
テヘランのディーラーのもとで保管されていたと考えられている。
世が世なら、今頃は、宮殿を彩っていた王の絨毯というわけだ。
そんな逸話があるため、“ペルシャの歴史に残る絨毯”とも呼ばれている。

 

シンメトリー柄は、4分の1のデザイン画を描き、
その絵を反転させ1枚の絨毯を織りあげるそうだ。
シンメトリーでない場合は、その1枚分のデザインを
すべて手で描き、それから織りあげるのだとか。
縦糸に糸を結びつけるようにし、結んだ先端をカットして、ひとつずつ織られている。
気が遠くなるほどの作業で、数年かかって、ようやく1枚の絨毯ができあがる。
だからこそ、100年経っても、その美しさは色あせず、
特にウールで織られているものは、踏めば踏むほど、
織りあがった時より良くなるそう。
ただ、これほどの技術をもって手作業で丹念に織り上げられているペルシャ絨毯は減少し、
現在は、商業的になり、“機械的に”織られているものも多い。
それが果たして、100年後、この美しさを保てるかというと疑問が残るという。

 

「昔の絨毯は作品でしたが、今の絨毯は製品です。」と、
サンモトヤマ銀座本店インテリア商品担当の塩沢伸輔氏。
本物のペルシャ絨毯に会える数少ない場所と言えそうだ。
ちなみに、王の絨毯のもう1枚は、現在ロンドンにあるそうだが、
個人所有のため、一般公開されていないそう。
王の絨毯が見られるのもここだけというわけだ。
ただ、美術品として展示しているのではなく、
3000万円で販売中のため、いつまでも見られるというわけではない。

 

サンモトヤマ 銀座本店 アート・ライブラリー
http://www.sunmotoyama.co.jp/

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